イラン旅行の服装について

イランに行くときの服装って女性は特に悩みますよね

2013年5月にイランを旅行しました。添乗員と現地ガイドが同行するパッケージツアーでしたが、ツアーの最終案内に次のような注意事項が記載されていました。

「女性は外出するときは、髪を覆うスカーフと長袖、体のラインが出にくいゆったりとした透けない布地の大きめのシャツなど、お尻が十分に隠れる長さ(ひざ丈くらい)のもの、また派手な色柄は避けた方が望ましい。長いシャツ(上着)の下は、ズボン(ジーンズ可)、スカートで大丈夫ですが、スカートの場合はくるぶし丈のロングスカートを着用してください。」

さらに、これらの服装はテヘラン到着前の機内で整えておくようにも記載されていました。服装規定のあるツアーは初めてでしたが、訪問国に敬意を示すためにもルールは守らなければならないなと思いました。

イランの5月の気候

庭園に薔薇の花が咲く5月は、イラン旅行のベストシーズンだと思います。朝夕は15度前後でちょっとひんやりする程度で、昼間は25度を前後ととても過ごしやすい気候です。

ファッションポリス

ファッションポリスといっても、某テレビ番組のファッションチェックではありません。イランでは、服装規定が法律で決められており、ファッションポリスが規定を守っているかチェックしているとのこと。規定を破れば警察に捕まります。旅行中も風でスカーフが脱げてしまった女性には、ガイドがすかさず注意していました。

「みんな黒いアバヤを着ないといけないの?」

旅行前には、そんなことも思ってましたが、都市部では意外と規定の範囲内で女性達はお洒落をしていました。スカーフや上着の色や柄がカラフルで、スカーフも前髪を出していたりして巻き方にもこだわっているようでした。

足元はスリムパンツをはいている人も多かったです。でも、イスファハーンなどでは、黒いチャドルを着ている女性の方が多いように思いました。イスファハーンで夜に街歩きをしたんだけど、その時に街灯も少なくて薄暗い歩道を歩いていると全身黒ずくめの女性が突然現れてビックリするようなことがよくあって、横断歩道のない車道を黒い服の女性が横切ったりしていて、車に轢かれないのが不思議でした。

参考までに私の服装を紹介します

私はいつも砂漠など5度~30度と気温差がある場所を旅行するときは、半袖Tシャツの上に長袖シャツを着て、その上にジャケットまたはパーカーを着る感じの重ね着をしています。常にショールを用意していて、寒いときは首に巻けるようにしておきます。また、足元はジーンズなど少し厚手のパンツを着用しています。

イランの気候は全く読めなかったので、ボトムスはコットンのチノパンツとジーンズ、トップスは半袖にはなれないので、半袖Tシャツの上に薄手のコットンチュニックを着ていました。朝夕は、カーディガンまたはスプリングコートを羽織っていました。

実際のところスプリングコートはあまり出番がありませんでした。5月の旅行なら必要ないかもしれません。肌寒いときの防寒はカーディガンがあれば十分って感じでした。

初日のテヘランでは様子が分からなかったので、とりあえずチュニックの上にスプリングコートを着ていましたが、午後すぐの観光だったので暑くて失敗しました。スプリングコートを着たのは、この1回だけでした。

シラーズ観光は、長袖Tシャツの上に薄手のチュニックを着ていました。ちょうどよかったです。

ペルセポリスでは、エジプトで購入した民族衣装風のチュニックを着ました。このチュニックは、日本では全然着ないのですが、中東方面に旅行する際は必ず持っていきます。長袖で体の線が見えにくくコットン素材で涼しいのでとても重宝します。購入する時にボッたぐられたのも今は良い思い出ですね。買ってよかった!

ペルセポリスの前に立ち寄った、ナクシュロスタム(王墓群)の観光では午前中にも関わらず日差しが強かった!ツアーバスの駐車場の近くにあった売店で黒いサンバイザーを1ドルで購入しました。このサンバイザーがこの後の旅でとても良い仕事をしてくれました。スカーフを頭に巻いているので、帽子は必要ないけれど、スカーフはつばがないので日差しが眩しいんです。現地の女性がスカーフの上からサンバイザーをしているのを見て真似したんだけどスカーフも留めておけるので、まさに一石二鳥の活躍でした。

上の写真でサンバイザーを付けています。

イスファハーンではカーディガンを羽織っていました。午後6時からの夕飯後にイマーム広場の夜景を見る予定だったので、警戒してスプリングコートも持っていましたが、着ることはありませんでした。女子学生と一緒に写真を撮ってもらいましたが、同じ上着なので制服なのかもしれません。

最終日は、アブヤーネ村とカシャーンへ立ち寄ってからテヘランへ向かい、そのまま夜行便で日本へ戻りました。この日は天気も曇っていて、日中でも気温が上がらなかったので、長袖Tシャツにレースチュニックを合わせてちょうど良かったです。

行く前は情報が少なくて、何着ていいか分からないし、服装規定も厳しいのかなと悩みましたが、行ってみると意外と現地の人たちはルールをぼんやりと守りつつ、お洒落を楽しんでいるような印象を受けました。考えすぎずに本当の基本ルールである、長袖、長ズボン、お尻と髪の毛は隠すを守っていればいいのかなと思いました。

また、イランに行くことがあれば今度はもっとお洒落を楽しみたいと思います。